埼玉県上尾市の島村穣市長と田中守市議会議長が任意で事情聴取を行われている。
2人はゴミ処理施設業務の入札を巡って、最低制限価格などを入札参加業者に漏らした疑いがあるのだ。
捜査当局は業者からも事情を聴いており、容疑が固まれば逮捕する方針とのことである。
これは氷山の一角なのだろうか?
・入札情報漏洩の疑い
問題になっているのは、上尾市西貝塚の「西貝塚環境センター」のペットボトル結束機運転管理業務の一般競争入札である。
今年1月に行われた同入札なのだが、最低制限価格などの情報を漏洩した疑いが上尾市長と議長には持たれているのである。
同入札では、上尾市が定める予定価格以下、最低制限価格以上の範囲で最も低い価格で入札した業者が落札できるのだ。
つまり、最低制限価格を知ることができれば、入札で一気に有利となる。
それだけに、最低制限価格の情報を漏洩させたとしたら公正を欠く入札となるのである。
・島村穣とは?
上尾市の市長である島村穣は2016年2月に上尾市長3選を果たした人物だ。
投票率は30.25%と過去最低の投票率ながら31032票を獲得して当選している。
島村穣は体育指導員や小学校PTA会長、自警消防団分団長などを歴任している。
しかし、『誠心誠意』を座右の銘にしている人物が情報漏洩をするだろうか。
座右の銘をしっかりと胸に刻んで行動をしてほしかった。
・田中守とは?
当選回数5回を誇り、ベテラン市議と言ってもいいだろう。
会派は新星クラブとのことである。
所属委員会は都市整備消防常任委員会となっている。
議長を務め、5回も市議として当選している人物が情報漏洩とは情けない。
上尾市民への背信行為であることを自覚していただきたいものだ。
・氷山の一角か?
上尾市の入札情報漏洩の疑いは遺憾だが、実は入札情報漏洩の疑いはどの市町村にもある。
明らかにおかしいのではと思われる入札となっていることがあるのだ。
はっきりと言って今回は氷山の一角だろう。
だから許されるという問題ではない。
警察も本気になって、どの市町村でもまともな入札を行うようになってほしい。
それが公正な入札というものである。